気温が下がり、寒くなりだすとせきや鼻水を経験しない赤ちゃんはまずいません。
せきや鼻水は体の防御反応で、ウイルスや細菌などの異物を体のそとに出そうとしているので、やたらと止めればいいというものではありません。
ほとんどは軽くすむかぜの症状ではありますが、長引いたり繰り返すときは、重症な病気のサインかもしれません。
心配すべき、受診すべきせきや鼻水はどんなものなのか身につけておきましょう。
せきの音でわかる深刻度
鼻咽頭炎(かぜ) | コンコン | ☆ |
気管支炎 | ゴホンゴホン | ☆☆ |
肺炎 | ゴホンゴホン | ☆☆☆ |
細気管支炎 | ヒューヒューゼロゼロ | ☆☆☆ |
喉頭炎 | アォンアォン (アザラアシの鳴き声のよう) |
☆☆☆ |
しっかりした加湿
空気が乾燥しないように、まずしっかりした加湿を
気道の粘膜は、侵入してくる異物を外に押し出すように働きます。この粘膜は乾燥すると働きが弱まり、ウイルスや細菌に感染しやすくなります。空気が乾燥する季節には、加湿器やぬれタオルをつるすなどの対策で室内を適度な湿度に保ちましょう。
湿度の目安は50~60%ほどを目安に、ときどき換気して空気をきれいに保つことも忘れずに。
上体は起こす
あおむけに寝ると、腸などの臓器が横隔膜を押し上げて肺を圧迫してしまいます。ふだんは苦しくないのですが、せきで気管や肺が弱くなっているとつらく感じます。ラクに呼吸ができるように、上半身はやや起こしましょう。
咳き込んで吐いたときには、顔を横にむけて吐いたものが気道に入るのを防いであげましょう。赤ちゃんをたて抱きにして背中をトントンとしてあがると、気道の管が振動し、たんがはがれやすくなることも。赤ちゃんがいやがらず気持ちよさそうならやってみてもいいでしょう。
鼻水はこまめにとる
鼻水を取り除いてあげると、呼吸がしやすくなります。赤ちゃんはまだ鼻をかめないので自宅では市販の鼻すい器を使うなどしてとってあげましょう。ただし、がんばってやりすぎると鼻の粘膜を傷つけてしまうことがるので注意しましょう。
うまくとれないときは、小児科や耳鼻科でとってもらいましょう。
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気管支ぜんそく
気管支ぜんそくはアレルギーの病気ですので、アレルギー素因のない子はなりません。気管支が狭くなるために症状がでて、ぜんそくはアレルギー反応で気管支の筋肉が縮まったため起こります。
よく間違えられやすい、ぜんそく様気管支炎は感染症でたんなどの分泌物がたまったために起こります。2つの病気はなかなか見きわめにくく、
誤嚥(ごえん)
赤ちゃんが急にせきこみ、ヘンなせきをし始めたら、異物を飲んでいないかチェックしましょう。飲み込んだものが胃に落ちず気管に入ってしまう誤嚥(ごえん)をすると急にせき込むことがあります。赤ちゃんはおもちゃやボタンなど細かい物を口にいれてしまうため環境には注意をはらいましょう。
特に要注意は、ピーナッツのかけら。誤嚥(ごえん)すると、気管支をふさぐ弁のようになり、呼吸困難を起こすこともあります。
学びとまとめ
熱がないなら、おふろに入ることは全然大丈夫です。むしろ症状がかるく楽になることもあります。せきが出ているときは、水分をいつもよりたっぷりととり、離乳食はスープなど水分の多いメニューを取り入れましょう。